お造り

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ごらんいただいておりますのは
鯛の昆布締めと縞鯵
向付です


お造りにつきましては
お料理校の諸先生方から面白いお話数多くお聞き致しております
お話はあまりにも多く ここにすべてを列記申し上げるわけにはまいりませんので
印象に残りますお話を少々させていただきたくお願いいたします


お造りの起源は大変古く 中国では紀元前のようです
日本では古書に初めて書かれるのは1400年ごろで
江戸時代以降 江戸では「お刺身」なにわでは「お造り」
その江戸時代 お醤油が生まれるを機に お刺身は一気に花 開いたようです


そのお醤油
和歌山紀州で作られ大阪へ
それから江戸へ
当時のお醤油は高価で江戸の普通の人たちには遠い存在であったようです


そのお醤油が広く生活の中に広がりましたのは
千葉の野田あたりで大量生産されるようになりました後のことで
生産者が決められた廉価が決め手となったようです


江戸の街ではお刺身の屋台が大繁盛
それらは「刺身屋」とよばれ
街の人たちは競ってお皿を持って 刺身屋で切り身を求めたとされています


人びとは屋台の刺身屋でお好みのお魚を選び 持参のお皿に盛りつけてもらい
刺身屋は へ ~ぃ 盛りあわせのあがりぃ ~ !
江戸のお刺身の「盛りあわせ」の呼び名の始まりです


盛りつけで興味あるお話しも伺いました
本日投稿のお造りは4月末割烹でいただきました 当時旬の真鯛です
その真鯛 4月の季節でもございますので桜鯛とも呼ばれるお魚の王様です


昔 なにわではお造りは鯛などの海のお魚に限られていたようですけれど
それでもお刺身 お造りが人々に広く食されるに従い
海のお魚 川のお魚など色々なお魚が1つの器に盛られるようになります


皆様 その場合 鯛は一番のメインでございまして器の中心に
ついで他の海のお魚が盛られます
女王と呼ばれるアユでさえ 川のものは 海の魚とくらべますと格下
器の脇に盛られることになります


海のお魚は格上 川のお魚は格下 とされたようで
今もそれを厳格に守る割烹や料亭もあるようです





生魚は人々にもてはやされは致しましたけれど
その頃の 特に生の川魚からは種々の寄生虫が人の臓器に寄生したようで
それは冷温で寄生虫を死滅させる技術が開発されるまで人を苦しめたとのことです


通常 お魚の寄生虫
マイナス20度で2日間 48時間で死滅するのではないかと いわれています


皆様はすでにご存知かもしれませんけれど
信じられないお話しを私は教室でお聞きすることになりました


優れた料理人で偉才の陶芸家の 北大路 廬山人さん
彼はナマのタニシがお好みで
このタニシの寄生虫が原因で亡くなったといわれているのです





慣れない外国でのお刺身 お造り類はよほどの注意が必要と 講師は強調されます
旅行者ご自身のその日の体調も関係ございましょうけれど
そうかもしれませんね