初夏のお椀

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時間作りに工夫をいたしまして 時々懐石料理教室に通っています
通いますたび 数しなを作ります

その中のひと品がごらんの写真一番上 すずき揚げ出し仕立椀です
梅雨時 食欲おちるとき またお椀などに興味のない小さいお子様でもこれを冷椀になされば
問題なくいただいてしまう あっさりの初夏のお椀です

すずきは出世魚で今が旬 姿美しい白身のお魚です
ヒカリゴ コッパ セイゴ フッコ そして すずき と名前を変えながら成長します
すずきは 淡白ながらコクがあり お造りから煮物や焼き物までも楽しめるお魚です

そのすずきに薄塩をあて30分おいて水洗いします
それから水分をふいて (写真下から2枚目
薄力粉をブラシでつけ (写真一番下
180度の油で揚げておきます

おなすはよく焼けるよう竹串でおなす縦まん中を一度刺し 串は抜き直火で焼き
その焼きなすの皮をむき 吸汁につけておきます
椎茸は石突をとり 飾り包丁を入れ お酒とお塩をあて 直火で両面を焼き 同じく吸汁へ
(写真上から3枚目

オクラは額をとりお塩でみがき3.4分おいて水洗い それからゆがき
それを冷水に取り こちらも吸い汁につけおきしておきます
お塩でみがいたまま3.4分以上たちますと オクラの中まで塩からくなりますので要注意です



お椀にすずき おなす 椎茸を盛り 縦半分に切ったオクラを上に盛り へぎ柚子を*吸口にし
お椀の外側からゆっくり吸汁をはりますと すずき揚げ出し仕立椀の出来上がりです



健康な方でも体調くずされる梅雨どき  続く夏も去年のような猛暑のようです
おだしの美味しい のど越しの良い 吸口がさわやか 懐石の原点のような
すずきと 焼きなすや椎茸が中心のお野菜多いお椀はいかがでしょう
ローカロリです






お料理の教室では 私の知らないお魚のお話が 料理店レベルで聞けます
すずきには「すずきの浮き袋」と呼ばれるところがあり それは珍味とされているようで
すずきの背骨にずらりとついているとのことです

それを背骨から丁寧にはがし きれいにおそうじをして湯引き ポン酢でいただきます
また お醤油 お酒 みりんでの煮付けも好評とのお話です

すずきの浮き袋のほか すべての内臓もいただけるようで
骨からはおいしいおだしもとれる すずきは捨てるところのないお魚のようです






*吸口
吸口とは お汁ものに季節感を出すため
柚子などの香りや彩を添えて 味を引き立てることをさします